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Textile Industry Column糸偏コラム:自由な視点
私の回顧録
〜洋服との関わり〜

私の回顧録 〜洋服との関わり〜

筆者自身が歩んできたファッションと繊維の道のりを、ひとつひとつ振り返りながら綴るエッセイです。 華やかな成功談だけではなく、迷い、立ち止まり、時に遠回りしながら積み重ねてきた実感のある経験を、できるだけ正直な言葉で記していきます。

学生時代に芽生えた服への興味が、どのようにして仕事へと変わっていったのか。 業界に足を踏み入れて初めて知った現場の空気、素材や生地に触れたときの高揚感、思い通りにいかない現実に直面した瞬間。 そうした日々の出来事の中には、今振り返るからこそ語れる失敗や、思わず笑ってしまうようなエピソードも少なくありません。

このコラムでは、知識や理論、分析を前面に出すのではなく、「そのとき、何を感じ、何を考えていたのか」という個人的な視点を大切にしています。 繊維や服づくりの世界は、数字やトレンドだけでは測れない、人の感情や関係性に支えられた場所でもあります。 そのリアルな温度感を、体験談を通して伝えていきたいと考えています。

業界に興味を持つ方にとっては、ひとつの実例として。 これから進路や仕事に悩む方にとっては、遠くない誰かの物語として。 答えを提示するのではなく、「そんな道もあるのか」と感じてもらえるような、ささやかなヒントになれば幸いです。 洋服とともに歩んできた時間の断片を、どうぞ肩の力を抜いてお楽しみください。


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2026.03.08

第82回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場6〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第82回 では、これまで組み立ててきた仕入れ計画を実際に動かした「結果」を振り返ります。無地を主軸にした構成は想定以上の反応を生み、とくにエントリー価格のネイビー無地は予想を超える売れ行きで在庫が不足するほどでした。一方で、かつて強かったグレー系は徐々に勢いを失い、市場の変化も実感します。また、遠目には無地に見えるヘリンボーンやシャドーストライプなど、控えめな柄の需要も増加。データが十分にない中での手探りの仕入れでしたが、その経験から見えてきたのは、売上を支えるのはやはり王道であるという現実でした。仕入れの判断と市場の変化を振り返る一編です。

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2026.03.07

第81回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場5〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第81回 では、前回組み立てた仕入れ計画を、実際の売り場でどのように実行していったのかを振り返ります。計画は紙の上では整っていても、店舗の客層や販売スタイル、展示スペースなどの現実に直面すると、調整が必要になります。そこでまず、ビジネス用途で最も支持されるネイビーやグレーの無地を主軸に据え、ミドル価格帯を中心にした構成を実践。さらに価格の違いを比較しやすい売り場づくりや、ブランド生地や柄物の役割の整理など、現場での試行錯誤を重ねていきました。仕入れは計画だけでは完成せず、現場での調整を通して形になっていく――そのリアルなプロセスを描いた一編です。

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2026.03.06

第80回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場4〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第80回 では、これまで整理してきた「生地仕入れの考え方」を、いよいよ具体的な仕入れ計画へ落とし込んでいく実践編です。都市型のオーダースーツチェーンを例に、客層や価格帯、工場体制などの前提条件を踏まえながら、どのような構成が最も合理的なのかを考えていきます。ネイビーやグレーといった王道カラーを中心に据える理由、価格帯を比較で設計する考え方、ブランド生地や柄物の役割など、実際の売り場を意識した仕入れの組み立て方を解説。仕入れとは単なる商品選びではなく、お客様が安心して決断できる環境をつくる「受注構造の設計」であることを、現場の視点から紹介します。

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2026.03.05

第79回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場3〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第79回 では、これまで整理してきた「生地仕入れの極意」を、実際の仕入れ計画へ落とし込むための“自店分析”をテーマに掘り下げます。店舗規模や立地、客層、価格帯、工場体制といった前提条件を見直し、自分たちの現在地を確認。そのうえで、安定受注を生む構成とは何かを具体化していきます。王道色を厚く持つ理由、価格帯を比較で設計する考え方、ブランドの適切な比率、在庫管理の重要性など、思想を構造へ変えるプロセスを解説。仕入れは感性ではなく、受注を生む仕組みづくりであることを示す一編です。

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2026.03.04

第78回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場2〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第78回 では、オーダースーツ店における生地仕入れの「極意」を、思考のプロセスから掘り下げます。売れそうな生地ではなく、受注につながる生地とは何か。回転率ではなく契約率で考える視点、無地が強い理由、価格帯を階段状に設計する意味など、現場の失敗とデータから導いた気づきを整理します。ブランドの扱い方や在庫リスクへの向き合い方も含め、仕入れは単なる選定作業ではなく、お客様の不安を取り除くための設計だと再定義。計画の前にある「考える力」の重要性を描いた一編です。

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2026.03.03

第77回:私の回顧録
グループ企業 〜リアルな仕入れの現場〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第77回 では、グループ企業での最初の半年間、在庫と向き合い続けた日々から見えた「仕入れの本質」を振り返ります。段ボールと反物の山を一つずつ確認しながら、数字ではなく現物を見ることの重要性を痛感。同時に、羅紗屋(生地問屋)とオーダースーツチェーンという立場の違いを整理し、在庫の考え方やリスクの取り方、価格設計の発想が大きく異なることに気づきます。BtoBとBtoC、それぞれの役割を理解した先に見えたのは、仕入れは単なる買い付けではなく、未来を設計する行為だという結論。現場の実感から導いた思考の記録です。

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2026.03.02

第76回:私の回顧録
グループ企業 〜振り返って〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第76回 では、中国仕入れの総集編として、2011年から約9年間にわたる挑戦を振り返ります。東日本大震災の年に始まった北京との取引、年2回の出張、為替80円時代の追い風、イタリア生地への挑戦や並行輸入の葛藤など、模索と決断の連続でした。やがて市場環境の変化を受け、青森のグループ工場を守るため国内回帰を選択。故宮や万里の長城を訪れた記憶、氷点下の工場で働く人々の姿も含め、出会いと別れのすべてが財産だったと語ります。仕入れの数字の裏にあった、人と人との関わりを丁寧にたどる一編です。

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2026.03.01

第75回:私の回顧録
グループ企業 〜中国仕入れ_総集編〜

「糸偏コラム:私の回顧録」第75回 では、中国仕入れの総集編として、2011年から約9年間にわたる挑戦を振り返ります。東日本大震災の年に始まった北京との取引、年2回の出張、為替80円時代の追い風、イタリア生地への挑戦や並行輸入の葛藤など、模索と決断の連続でした。やがて市場環境の変化を受け、青森のグループ工場を守るため国内回帰を選択。故宮や万里の長城を訪れた記憶、氷点下の工場で働く人々の姿も含め、出会いと別れのすべてが財産だったと語ります。仕入れの数字の裏にあった、人と人との関わりを丁寧にたどる一編です。

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バックナンバー

▼ 2026年3月
3月01日:第75回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れ_総集編〜
▼ 2026年2月
2月28日:第74回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々6〜
2月27日:第73回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々5〜
2月26日:第72回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々4〜
2月25日:第71回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々3〜
2月24日:第70回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々2〜
2月23日:第69回 私の回顧録 グループ企業 〜中国仕入れで知り合った方々〜
2月22日:第68回 私の回顧録 グループ企業 〜新たな仕事、その奥深さ〜
2月21日:第67回 私の回顧録 グループ企業 〜新たな展開への序章〜
2月20日:第66回 私の回顧録 仕入れ編 〜人がつないでくれた〜
2月19日:第65回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方7〜
2月18日:第64回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方6〜
2月17日:第63回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方5〜
2月16日:第62回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方4〜
2月15日:第61回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方3〜
2月14日:第60回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方2〜
2月13日:第59回 私の回顧録 仕入れ編 〜お世話になった方〜
2月12日:第58回 私の回顧録 仕入れ編 〜印刷屋との関わり〜
2月11日:第57回 私の回顧録 仕入れ編 〜中国仕入れとその後〜
2月10日:第56回 私の回顧録 仕入れ編 〜仕入れルートの開拓2〜   
2月9日:第55回 私の回顧録 仕入れ編 〜仕入れルートの開拓〜
2月8日:第54回 私の回顧録 仕入れ編 〜生地の産地展〜
2月7日:第53回 私の回顧録 仕入れ編 〜生地の見本市 その2〜
2月6日:第52回 私の回顧録 仕入れ編 〜生地の見本市〜
2月5日:第51回 私の回顧録 仕入れ編 〜産地との関わり〜
2月4日:第50回 私の回顧録 仕入れ編 〜産学 その3 米沢展とその後〜
2月3日:第49回 私の回顧録 仕入れ編 〜産学 その2 いくつもの「はじまり」〜
2月2日:第48回 私の回顧録 仕入れ編 〜産学 思いがけない「つながり」〜
2月1日:第2回 サステナの窓 サステナブルについて考える 〜続けることが大切〜
2月1日:第47回 私の回顧録 仕入れ編 〜米沢産地〜
▼ 2026年1月
1月31日:第46回 私の回顧録 仕入れ編 〜プリント捺染工場〜
1月30日:第45回 私の回顧録 仕入れ編 〜機屋(はたや)〜
1月29日:第44回 私の回顧録 仕入れ編 〜出版社との関わり〜
1月28日:第43回 私の回顧録 仕入れ編 〜ホームページ 影響を受けたこと 2〜
1月27日:第42回 私の回顧録 仕入れ編 〜ホームページ 影響を受けたこと〜
1月26日:第41回 私の回顧録 仕入れ編 〜ホームページ ネット販売〜
1月25日:第40回 私の回顧録 仕入れ編 〜ホームページ 運営と裏側〜
1月24日:第39回 私の回顧録 仕入れ編 〜ホームページ 開設〜
1月23日:第38回 私の回顧録 仕入れ編 〜売ること〜
1月22日:第37回 私の回顧録 仕入れ編 〜商品知識〜
1月21日:第36回 私の回顧録 仕入れ編 〜サンプル作り 3〜
1月20日:第35回 私の回顧録 仕入れ編 〜サンプル作り 2〜
1月19日:第34回 私の回顧録 仕入れ編 〜サンプル作り〜
1月18日:第33回 私の回顧録 営業時代 〜総集編〜
1月17日:第32回 私の回顧録 営業時代 〜北海道出張記 出張の思い出〜
1月16日:第31回 私の回顧録 営業時代 〜北海道出張記 営業のハプニング〜
1月15日:第30回 私の回顧録 営業時代 〜印象的なお得意様 2〜
1月14日:第29回 私の回顧録 営業時代 〜印象的なお得意様〜
1月13日:第28回 私の回顧録 忘れることのできない 〜ある常連さんの物語〜
1月12日:第27回 私の回顧録 生地屋の催事 〜年2回の大型セール〜
1月11日:第26回 私の回顧録 生地の催事 〜百貨店での思い出〜
1月10日:第25回 私の回顧録 営業初陣 〜最初の一歩〜
1月9日:第24回 私の回顧録 見習い営業 〜キャラバン〜
1月8日:第23回 私の回顧録 営業の前準備 〜段取りで決まる〜
1月7日:第22回 私の回顧録 社内業務 〜まずは“打ち解ける”こと〜
1月6日:第21回 私の回顧録 転職先は“生地の山”!? 〜刺激的な日々〜
1月5日:第20回 私の回顧録 またまた仕事探し 〜さて、次はどこへ〜
1月4日:第19回 私の回顧録 私の見てきた1990年代 〜業界の過渡期〜
1月3日:第18回 私の回顧録 新たな展開 〜まさかの宣告〜
1月2日:第17回 私の回顧録 商品企画 〜ついに、この時が・・・〜
1月1日:第16回 私の回顧録 洋服の内側 〜インナーメーカーでの経験〜
▼ 2025年12月
12月31日:第15回 私の回顧録:職探し 〜第二章スタート〜
12月30日:第14回 私の回顧録:人生の岐路 〜思いがけない曲がり角〜
12月29日:第13回 私の回顧録:第二の故郷 〜90年代ファッション業界、その真ん中で〜
12月28日:第12回 私の回顧録:店舗立て直し 〜せつない思い出〜
12月27日:第11回 私の回顧録:バイヤー編 Part5 〜総まとめ〜
12月26日:第10回 私の回顧録:バイヤー編 Part4 〜売れ筋商品の作り方〜
12月25日:第9回 私の回顧録:バイヤー編Part3 〜ファッション予測〜
12月24日:第8回 私の回顧録:バイヤー編Part2 〜商品力を鍛えるということ〜
12月23日:第7回 私の回顧録:バイヤー編 〜新人バイヤー〜
12月22日:第6回 私の回顧録:マネージャーでの経験 〜育てる存在〜
12月21日:第5回 私の回顧録:転職 ~教訓~
12月20日:第4回 私の回顧録:仕事探し ~自己満足の追求~
12月19日:第3回 私の回顧録:私と服の出会い ~ライフスタイル~
12月18日:第2回 私の回顧録:私と服の出会い ~多感だった中学・高校時代~
12月17日:第1回 私の回顧録:私と服の出会い ~原点は下町とアイビー~

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